漫画家の土田世紀氏が亡くなった .
43歳 肝硬変だったそうだ
僕が20代の頃から大好きな人なので
非常にショックで残念無念です。
90年代
青年漫画雑誌の全盛期
数ある人気作品のなかで「リアルな劇画調」の作風で異色を放っていたが
「生き生きと描かれた登場人物」と
端々に出てくる「解りずらく細かいギャグ」
※ 僕はあのギャグセンスが大好きでした(作品のいいアクセントになっていたと思う)
そして、なにより人間の「弱さ」「醜さ」「力強さ」「尊さ」が一つの信念の元に描かれるストーリーは、彼のどの作品にも貫かれており
多くの「大人の読者」を獲得していった。
一つの信念
彼の多くの作品には「馴れない都会で暮らす地方人の心の葛藤」が根底に流れている
自身も東北出身であり「泥臭く、不器用に生きる人達」を自分に重ねていたのかもしれない
作品のなかにはテレビドラマ化された『ギラギラ』など有名になったものあるが
『夜回り先生』など逆にテレビドキュメンタリーを作品化するなど、人間のコアな部分に
焦点をあてた作風を貫き続けた。
僕が特に好きな作品は
『俺節』
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津軽の高校を卒業間近に控え単身で上京し、演歌歌手を目指す物語
主人公のコージが歌う時の心の描写で「遠い故郷に一人残した祖母」を思い出しながら
歌うシーンが印象的
都会で出会った相棒の「オキナワ」もいい味だしている。
『編集王』
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これもやはり東北の田舎と思われる土地の「あしたのジョー」に心酔した少年が
そのまま大人になりボクサーになるが挫折
先に都会にでて編集者になっていた幼馴染の「ヒロ兄ィ」のつてで大手出版社に入社
泣き、笑い有りの痛快ストーリー
「宮史郎太」という副編集長のオネエキャラは後の作品にも名前を微妙に変えて出てくる
作者お気に入り?のキャラかも(下の「雲出づるところ」にも「宮先生」として登場する)
『雲出づるところ』
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お互いに過去に負った深い心の傷を癒すように十一と出水は愛を深めていくのだが
出水が子宮癌を患ってしまい二人の人生が急展開していく
悲しく、切ない物語であるが
そこには一縷の光が見えるのだ。
何度読んでも「心に響く」名作
先生がこの世に残してくれた作品の数々は、今までも、そしてこれからの人生でも
ことあるごとに「生きる勇気」を僕に与えてくれるだろう
ありがとう!!土田世紀
やすらかに眠れ!!
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